事故証明が意味するところと、交通事故弁護士の役割

万が一交通事故に遭遇してしまった場合、警察官の立ち会いのもとに事故現場の状況確認が行なわれます。人身事故として相手がある場合、重要なポイントとなってくるのは両者の過失割合がどのくらいかという点でしょう。つまり、どちらにどれだけの過失があり、結果としてどれだけの金額を負担する必要があるかが決定されるというわけです。

事故証明書とは

こうした交通事故の状況を判断する上で重要になってくるのが、事故証明です。一般に交通事故証明書と呼ばれる書類が作成されますが、そこには以下の事柄が記載されます。まず第一に事故が起きた日時、事故が発生した現場の住所、事故当時の天気はどうだったか、さらに当事者の名前が甲乙で記載されます。事故証明書の意味するところを正確に理解するために、ここで少し説明を加えておきましょう。当事者について記載する際、甲は基本的に言って過失割合の大きい方で、乙は過失割合の小さい方と考えることができます。仮に、交通事故の形態が追突事故であった場合であれば、甲は追突した方であり、乙のほうは追突された方ということになります。

さらに、事故証明書には当事者の住所や生年月日の記載に加えて、事故の形態についての記載もなされます。例えば、追突事故や側面衝突事故といった具合です。ところが、この事故証明書に記載される情報は比較的少なく、詳しい事故状況が書かれることはまずないと言われています。この点も、覚えておきたいポイントです。

さらに、事故証明書に乙として記載されている方は、絶対に過失が小さいかというと、実際には層で歯ない場合もあるということを忘れないようにしましょう。前述しましたように、警察官が事故現場を調査して証明書を書くため、場合によっては過失に関する判断が間違ってしまうこともあるということなのです。なぜなら、警察官は民事には不介入の立場であり、実際の裁判における過失割合に関する知識の面では専門家であるというわけではないからです。それで、証明書が意味するところを正しく読み取るためには、この点を念頭に置いておくのはよいことです。
そこで、交通事故が起きた場合に適正な判断が下されるためにどうしても必要なのが、交通事故弁護士なのです。交通事故弁護士は専門的な深い知識を持った人で、相手方が加入している任意保険会社との間でスムーズに示談交渉を行なうよう働くことができます。こうした示談交渉には、慰謝料といった損害賠償金についての交渉も含まれます。

交通事故弁護士

中には、交通事故弁護士に依頼すると費用がかかるため、できれば自分で示談交渉手続きをしたいという人もいることでしょう。しかし、実際問題、自分で必要な手続き全てを行なうのは非常に大変なことです。交通事故弁護士に依頼するなら、手続きに必要とされる膨大な時間や手間を省くことができますし、専門家が適正に取り扱ってくれるという安心感を持って事態に臨むことができるというメリットがあるのです。さらに、この面での専門家に依頼するなら、獲得できる損害賠償額が増えることさえあるかもしれません。実に多くのメリットがあるため、専門家への依頼を積極的に考慮してみることができます。

とは言っても、やはりかかる費用はできるだけ最低限に抑えたいものです。そこで、是非とも交通事故弁護士選びのポイントを押さえておくなら助けになるでしょう。一つのポイントは、相談料が無料、あるいは低い額を設定している弁護士を選ぶということです。特に、事故の内容が複雑なものであればあるほど、相談に要する時間は長くなるものです。相談無料もしくは低い相談料の弁護士を利用すれば、それだけ余計な費用をかけずに済むからです。

さらに、自分が住んでいる所から比較的近い地元の弁護士を頼むことも勧められています。仮に、遠方に事務所を構えている弁護士に依頼するとしたら、交通費や日当がその分高くなる可能性があるでしょう。もちろん、書類を送付するにも費用がかかってしまいます。できるだけ実費を抑えるためには、地元の優秀な弁護士を選ぶのがポイントです。
加えて、途中で解約した場合にどれほどの違約金が発生するかをしっかりと確認した上で依頼するようにします。当然、弁護士と言えども得意不得意があるものです。そのため、自分が依頼した問題に確かな対応をするのに時間がかかってしまうこともあるでしょう。そんな場合に、待ち切れなくなって途中解約したくなるかもしれません。途中解約した時点で、それまでにかかった費用が違約金として請求されるケースがあるため注意が必要です。交通事故弁護士に依頼する前に、違約金の有無、違約金の額などを確認するとともに、とりあえず依頼してみるといった安易な気持ちで契約しないよう気を付けるべきです。信頼のおける保険会社に相談したり、インターネットで検索するなどして、安心して依頼できる弁護士を探す努力を決して惜しまないようにしましょう。

警察の供述に立ち会えず示談の対応に不満な時は交通事故弁護士に依頼しよう

交通事故の被害に遭ったときには、相手方の保険会社と交渉することで損害賠償金を受け取る流れになります。保険会社との示談交渉にあたって、過失割合というものが存在します。過失割合とは全ての面において事故の原因が加害者側にあるものではなく、被害者にも過失があった割合を表します。過失割合が大きければ、それだけ損害賠償の金額に大きく影響を与えます。

一般的な事故の被害者は、事故前までは様々な知識を身に付けているわけではありませんので、保険会社が提示してくる金額を鵜呑みにしてしまいがちです。しかし、保険会社の担当員は示談交渉を行っているプロですので、少しでも支払うべき金額を減らす手段を把握しています。全ての保険会社のスタッフが正統な過失割合を計算して賠償金額として提示してくるとは限りません。被害者側は一般の法律の素人なわけなので、正しい知識を身に付けて交渉に臨むことは難しいです。被害者が無知であることを計算に入れて、不利な割合で交渉に臨んでくるケースも十分に考えられます。

人身事故のケース

人身事故のケースでは民事の扱いになるので、警察は口をはさんではきません。ただし、過失割合に関してはどの程度のパーセントまでは加害者に責任があり、どれぐらいは被害者にも落ち度があるという程度の意見は述べます。交通事故後の実況見分や供述調書に記載するための原因の調査をするにあたって、警察が過失割合に関係してくることはあり得ます。ただし、示談交渉では損害賠償の金額であったり、どちら側に事故の責任が大きいのかなどの問題は当事者同士で決定します。多くの事故の場合では、運転手の操作ミスなどが事故原因とみなされることがほとんどなので、被害者に落ち度や不注意があるケースは少ないです。示談交渉で保険会社の担当者が被害者側の過失を強く訴えてきて、賠償金額から差し引く額が多い場合には交渉が揉めやすくなります。万が一、示談で提示された金額に納得できないときには、100%それを受け入れる必要はなく、交通事故弁護士に相談することが可能です。

弁護士は色々な法律問題を担当していますので、その中でも交通事故問題を扱っている先生に依頼する必要があります。全ての弁護士が様々な問題を得意としているわけではなく、得意分野を持っているものですので、交通事故弁護士としての実績のある先生を選ぶことがおすすめです。多くの法律事務所のホームページには、過去の実績や実例などを紹介していますので、それらの情報を参考にして相談する先生を決めると良いでしょう。交通事故問題は長期化することもあるために、闇雲に選ぶと後悔する可能性もあるので慎重に弁護士選びを行ったほうが安心できます。

示談の対応

示談の対応では過失割合が3割のときには、加害者の責任が7割になります。当事者同士が交渉するべき問題ですが、事故のときは保険会社の担当者が加害者に代わって話し合いに参加します。どちらがどの程度過失があるのかは警察の情報を参考にすることもありますが、一般的には保険会社側が一方的に通知してきます。被害者は事故の後遺症が大きいときには治療をしなければなりませんし、仕事を継続できる場合であっても忙しい日々を過ごしています。そのような状況下で加害者側と正当な話し合いをする時間が取れないときには、保険会社が提示した過失をそのまま受け入れてしまう人が多いです。ただし、不満を抱えているときや、被害による身体的な損害や精神的な損害が重大なケースであれば、交通事故弁護士に相談したほうが納得できる結果につなげられます。被害者の代わりに交渉を全て引き受けてもらうことができるので、自分の日常生活に支障をきたすことはありません。自分自身でも納得できる結果に繋げるための知識を付けたいときには、過去の判例を確認する方法もあります。車と車の事故や車と人との事故において、どのような判例が下されたのか詳細に掲載してある本も存在していますので確認することは可能です。

不当な割合の過失が認められないようにするには、事故直後の警察での実況見分の際や供述調書を作るときに、事実とは異なっている部分が無いかを詳細に見ておくことが重要です。事故後すぐに救急車に搬送されたときには、実況見分に本人が参加できないことも考えられますが、後から警察が確認を行いにきたときに、事実と異なっていて納得できない部分がある場合には同意しないことが大切です。実況見分書や供述調書には同意のサインが必要ですので、事実と違うと感じるときにはサインする必要はありません。不当な供述調書が作成されないように、自分の車にあらかじめドライブレコーダーなどの証拠に残る機器を搭載しておくことも、自分自身を守ることに繋がります。自分の過失が大きいと感じる交渉の流れになっているときには、妥協するよりも弁護士に相談したほうが損害賠償金額が変わってくることもあります。

物損事故の損害賠償の範囲は交通事故弁護士に依頼すれば変わります

通勤や子供の送り迎え、旅行など車を使う機会というのは多いです。最近の若者はあまり車を所有していないというデータもありますが、それでも団塊の世代の方は基本的に車を持っているのが一般的でしょう。そんな日本の車社会の中で最も気をつけなければならないのが車による事故といえます。事故に遭遇すると、自分が被害者になったときは健康と車が害されることになりますし、自分が加害者になったときは相手に賠償金を支払う必要性が出てきます。もしも、遭遇してしまったときに慌てないためにも、交通事故とはどのようなものなのかしっかりと確認しておく必要があるでしょう。

事故の損害賠償というのは大きく分けると2つあります。一つは慰謝料でもう一つは物損に対する損害賠償です。前者は言わなくても分かると思いますが、相手が怪我をしてしまったり心に傷を負ってしまった場合に支払われるものとなっています。後者は多くの場合車に対する賠償金です。今回は後者の物損事故について詳しく取り上げていきます。

物損事故の損害賠償の範囲

物損事故で請求されるお金というのは皆さんが思っている以上に多岐にわたります。ほとんどの方が壊れてしまった車を修理したり再購入するためのものだと思ってるでしょうが、もう少し奥が深いといえます。例えば、代車に関するお金です。都会の方だとそこまで困らないかもしれませんが、住んでいる場所によっては車がなくなってしまうと生活することが出来ないこともあり得ます。そういった場合に車をレンタルすることが認められています。ただし、ここにはさまざまな注意点があるので気をつけてください。まず、事故を起こしたからといって必ず認められるわけでは無いという点です。先程も申し上げたように、例えば都会に住んでいる人だったら公共交通機関を使えば特に代車は必要ありません。ですので、こういった場合は電車やバスなどの料金を請求することは出来ますが、代車料金は請求することは難しいです。また、高級車に乗っていたからといって高級車を借りられるわけでもありません。あくまでも、補填するための措置なので一般的な使い方を基準にしています。ただし、営業など身なりが物を言う職業の場合は認められることがあります。

次に、事故に遭遇した車が商売で使っているものだった場合です。仕事で使っているのでなくなると仕事にならないことがあります。この場合は基本的に認められています。ただし、会社の中に代わりとなるものがある場合は、そちらを使えばいいということになりお金を請求することは出来ません。最近ではペットに対する損害も認められるようになってきました。ただ、基本的に物扱いとなるのでそのペット自身の市場価格以上は請求できないので注意してください。

その他にはレッカー代や廃車料などといった、事故が起こった後の後処理に必要な料金ももちろん請求出来るようになっています。なお、修理料金に関しては必要最小限が基本と言えます。全損として扱ってもらうためには修理料金が試乗中古価格を上回る必要性があるところに注意してください。これらが損害賠償の範囲といえます。

弁護士に依頼するメリット

さて、皆さんは損害賠償には基準があることをご存知でしょうか。自賠責基準、任意保険基準、弁護士基準の3つがあります。どの基準に当てはめるのかによって、金額に大きな差が出てくるので注意が必要といえます。一番安いのは自賠責基準です。自賠責保険というのは皆が必ず加入している最小限の保険となるので、貰える金額も限られてきます。次に多いのが任意保険基準です。これは1つ目と違って皆さんが自分の意思で加入している保険となります。よくテレビCMやインターネット広告で見かけるものがこちらにあたります。最後が弁護士基準。これが一番重要となっています。弁護士基準にするためには交通事故弁護士に依頼する必要性があります。これの良いところはとにかく貰える賠償金が高くなるところです。

多い場合だと通常の3倍ほどになることも多々あります。ですので、事故に遭ったら交通事故弁護士に依頼することが第一といえます。なお、基本的には保険会社とお金について話し合うことになるでしょう。相手はかなりのエキスパートですから、なるべくお金を払わないようにこちらを説得していきます。知識が全くない人だと太刀打ちは難しいです。その結果、賠償金が少なくなるという事案はよくあります。こういったときに頼りになるのが交通事故弁護士というわけです。

弁護士に頼むと余計お金がかかるのではないか、と思っている人もいるかと思います。ですが、基本的に交通事故弁護士は成功報酬で引き受けてくれるところが多いです。そのときにお金がまったくなくても問題ありません。弁護士基準ならかなりの高額を期待することが出来るので、報酬を差し引いても手元にかなりのお金が残るので安心して任せてみてください。ですので、いざという時のために弁護士の電話番号を携帯電話に登録しておくとスムーズに事が進みます。

交通事故で後遺障害を負ったら?後遺障害認定は弁護士に依頼

1.交通事故による後遺障害とは?

交通事故に遭って大怪我をすると、神経がダメージを受けて体に痺れや痛みが残ったり、正常な動作が難しくなるなどの後遺症が残る場合があります。後遺障害とは、このように治療を継続しても完治が見込めなくなった怪我のことを言います。

被害者側だった場合、このような重大な後遺症が残ってしまうと、加害者側に請求する損害賠償金を増額することができるのです。ただ、どんなに症状を自覚していたとしても、自分で後遺症が残ったと主張すれば全て認められるというわけではありません。間違いなく後遺症があり、これ以上の治療を続けても改善は見込めないと医師が診断を下し、さらに第三者機関がそれを認める必要があります。

この第三者機関による後遺症の確認が「後遺障害認定」と呼ばれるもので、後遺症が将来にわたって完治せず労働能力などが低下すること、交通事故との因果関係が証明できること、その症状が自賠責保険における等級認定に該当することなどの条件が設定されています。後遺障害認定申請は被害者が自分で行うこともできますが、弁護士に依頼したほうが何かと便利です。

2.後遺障害認定を弁護士に依頼するメリット

交通事故による後遺障害認定を申請する場合、被害者が自ら行うよりも弁護士に代行してもらったほうが様々なメリットがあります。まず、後遺症が残るほどの大怪我を負っていると、申請に必要な書類や手続きを被害者が行えないことも多いです。この点、弁護士に依頼すれば書類作成から手続きまで全て代行してくれるため、被害者は不自由な身体に負担をかけることなく安静にすることができます。

また、弁護士は後遺障害認定を有利に進められる資料を作成できますし、弁護士からの申請であれば後遺障害認定が認められやすいケースが多いです。後遺障害認定は加害者への損害賠償金額を決めるために必要になるものなので、できるだけ早く、スムーズに申請を済ませなければなりません。被害者が行うと書類の不備も起きやすいですし、内容が不十分で認定してもらえない可能性も高いので、最初から弁護士に依頼した方が良いでしょう。

3.弁護士に依頼するタイミング

後遺障害認定の申請を行う場合、できるだけ早いタイミングで弁護士に依頼することが大切です。最初から弁護士に関わってもらうことで、弁護士の意見書や的確な後遺障害診断書を作成し、申請時に添付することができます。後遺障害認定は全て書面での審査になるため、いかに内容が充実した書類を作成できるかがポイントになります。最初の申請で完成度の高い書類を添付することで、より有利な後遺障害等級が認められやすくなるのです。

また、既に自分で申請を行った後や、認定が下りた後に弁護士に依頼しても無意味ではありません。弁護士が申請内容や認定結果をチェックし、適切な等級が認められるよう第三者機関に不服申し立てなどを行うこともできます。交通事故後は示談交渉や怪我の治療などで何かと忙しいでしょうが、適切な損害賠償請求を行うためにも早い段階で弁護士に相談しておきましょう。

4.後遺障害認定を弁護士に依頼する場合の注意点

弁護士に後遺障害認定申請を依頼する場合、メリットこそあれデメリットはほとんどありません。あえて注意点として挙げるとすれば、必ず弁護士費用が必要になるという点でしょう。弁護士費用は事務所ごとに異なりますが、交通事故の処理関連では少なくとも10万円以上は必要です。経済的に厳しいという場合は、注意したほうが良いでしょう。ただし、

弁護士に依頼することで有利に示談交渉を進められるため、加害者への損害賠償金を増額できる可能性も高いです。増額分で弁護士費用を賄うこともできますし、弁護士がついているという安心感は被害者にとって大きな魅力です。また、被害者が任意の自動車保険に加入している場合、「弁護士費用特約」が付加されていれば保険会社が弁護士費用を負担してくれます。最高で300万円まで補償されることが多いので、ほとんどの交通事故で弁護士費用の心配をする必要がありません。

 

交通事故の示談交渉は弁護士に依頼する?弁護士ならではのメリットとは

1.精神的に安心できる

被害者になってしまうと、加害者や加害者側の保険会社と示談内容について交渉しなければなりません。

大きなケガを負わされた場合、治療を続けながら示談交渉も行うのは大きな負担です。また、加害者側の保険会社は何とか損害賠償金の支払いを安く済ませようとするため、被害者である自分の過失を執拗に追及してきます。ただでさえ被害者となって不安な気持ちが強いのに、こういった様々なストレスに晒されるのは避けたいところでしょう。

そこで活躍してくれるのが、弁護士なのです。弁護士なら交通事故の示談交渉案件にも慣れており、加害者側との交渉も一手に引き受けてくれます。被害者の不安や疑問にも適切にアドバイスをしてくれるため、プロが付いていてくれるという大きな安心感を得ることができます。示談交渉を全て任せ、自分はケガの治療に専念することもできるので、精神的にも余裕が生まれるでしょう。

2.有利な示談交渉が可能

通常、示談交渉には加害者側の任意保険の保険会社スタッフが乗り出してくることが多いです。

保険会社のスタッフは毎日交通事故の示談交渉を行っているプロなので、加害者側有利に示談を進めようとします。示談についてほとんど知識を持たない被害者が自分で対応すると、言いくるめられて不利な内容で示談に合意させられることも珍しくありません。このような不利な結果を防ぐためにも、高い専門知識を持つ弁護士の存在が重要となります。

弁護士は示談交渉や交通事故に関して高い知識や経験を持っていますし、弁護士基準という独自の損害賠償金の算出基準を利用できるので、被害者に有利な示談内容を勝ち取りやすいのです。加害者側から提示された損害賠償金を増額できる可能性もありますし、加害者が無保険だった場合も弁護士を通すことで適切に損害賠償請求ができるため、弁護士に示談交渉を依頼したほうがメリットが大きいと言えます。

3.後遺障害の申請が認められやすい

交通事故によるケガの程度によっては、後遺症が残ってしまうこともあります。後遺症が残ると被害の大きさが認められ、加害者へ請求できる損害賠償金額もアップします。ただ、そのためには専門機関に後遺障害等級を認定してもらわなくてはなりません。間違いなく後遺症が残っていると確認された場合のみ、加害者への損害賠償金を上乗せできるのです。

後遺障害等級の申請そのものは被害者自身でも行えますが、必要書類の作成や情報の収集、申請手続きなどやることは非常に多いです。認定に効果的な添付書類や記載方法なども分からないため、申請しても認めてもらえない可能性があります。

この点、弁護士に示談交渉を依頼しておけば後遺障害等級の申請も代行してくれるため、必要な手続きを全て任せることができます。後遺障害が認められやすいコツも心得ているため、被害者が自分で申請するよりスムーズに後遺障害が認められる可能性が高いのです。

4.治療費の打ち切りなどに迅速に対応できる

交通事故でケガを負うと、その内容によっては長期間の治療が必要になります。本来なら主治医が完治を宣言するまでは加害者が治療費を負担しなければならないのですが、治療が長期間に及ぶと、保険会社が一方的に治療費の打ち切りを宣言してくることもあります。

この場合、弁護士がいなければ打ち切りを受け入れて泣き寝入りするしかありませんが、弁護士がいればすぐに保険会社へ治療費打ち切りの撤回を申し込んでくれます。もちろん本当に治療継続が必要なケースに限りますが、主治医が完治したと認めない限り、一定期間は治療費を受け続ける権利があるのです。

保険会社も、被害者本人からの苦情は聞き流すことが多いですが、示談交渉を請け負っている弁護士からの連絡であれば丁寧に対応することが多いです。治療費を継続して受け取れる可能性が高いので、いざという時に備えて弁護士に依頼しておいたほうが安心です。

交通事故の被害者となったときのために、覚えておきたい示談書の書き方とは

1.交通事故の被害者になったとき、示談書を作る意味とは

交通事故の被害者となり、車の損壊や怪我などの損害を受けた場合、加害者に対して修理費治療費、また慰謝料などの賠償請求ができます。この損害賠償について、具体的な額や賠償方法などを話し合うのが示談です。

示談には当事者同士で合意を得ることで、スピーディに問題が解決できるという利点があります。示談では基本的に専門家の意見を挟まないため、裁判での解決とは結果が異なることも珍しくありません。しかし被害が軽微な場合など、交通事故の当事者同士で譲り合い、早期解決を図るのも1つの方法です。この示談で得られた合意の内容を、口頭によるだけにせず、書面に整えたものが示談書になります。

口頭のみの示談では、後から何かと問題が起こりがちです。示談をしたその場では、金額について合意していたはずの加害者が、急に態度を変えて支払いを拒否するということもあり得ます。仮に裁判に持ち込んだとしても、加害者が事実を否認し続けた場合、何ら証拠がないために被害者の主張が認められない可能性が出てくるのです。このような事態を未然に防ぐため、示談での合意の内容を書面に残す必要があります。それが示談書を作成する意味なのです。

2.示談書に書くべき内容と、その書き方について

示談書には何をどう書くようにしなさい、と法律で決められているわけではありません。しかし、将来起こるかもしれないトラブルを予防するためには、必ず書いておくべき内容というものがあるのです。

示談書の作成にあたって最低限記載するべき内容は、以下の4つになります。まずは、「示談に関わる当事者(被害者、加害者)の表示」です。次は、示談の対象となる「事故の特定」となります。そして「示談金」についてのもの、最後は「清算条項」です。

これらをさらに詳しく述べると、「示談に関わる当事者の表示」とは、被害者と加害者双方の氏名などを記載するということを意味します。ここで注意が必要なのは、物損事故と人身事故とで当事者が異なる場合があるということです。通常、物損事故の場合は車の所有者が、人身事故の場合は負傷した人が当事者となります。そのため、車の運転者と所有者が別人であるときなど、誰がどの件につき当事者となるのかが複雑となることも多いのです。そのような状況にある場合は、1つの示談書の中に複数の当事者を記載することもできます。

「事故の特定」は、記載するにあたり特に注意が必要な部分です。もしも内容に誤りがあると、示談書そのものの意味が失われることにもなりかねません。くれぐれも正確な内容を記載するよう、気を付けてください。警察が発行した交通事故証明書に基づいて、内容を記載していきましょう。交通事故が発生した日時、場所、被害者の氏名、被害車両、加害者氏名、加害車両を順に記載するのが一般的な方法です。また、これに加えて事故態様(事故の様子、状況)について記載する場合もあります。

「示談金」の部分に記載するのは、具体的な示談金額支払いの期限支払い方法についてです。支払い方法が現金手渡しではなく、銀行振り込みになるときは、振込先の詳細が必要になります。銀行名、支店名、預金の種類、口座番号、口座の名義人を忘れず記載しましょう。

「清算条項」は、示談によって事故に関する当事者間の諸問題は解決されたので、以降は互いに金銭をやり取りすることはないということを表示するものです。予想されるトラブルを防止するという、示談書の目的そのものであり、特に重要な部分になります。ここで気を付けたいのは、交通事故で怪我を負った場合、後遺障害が残る可能性もあるということです。そのような心配があるときには、後遺障害に関しては別に協議を行うものとするよう記載します。

以上の内容に示談書を締結した日付を加え、当事者全員が署名、捺印したものを2通作成してください。最後に割印を押し、被害者、加害者の双方で1通ずつ、それぞれ補完します。

以上が示談書の書き方です。

3.示談書の内容を確実化するためには、公正証書を作成する必要があります

示談書を作成し、署名、捺印を済ませると、原則としてその内容を変更することはできません。示談書に書かれた内容で本当に良いのか、よく考えましょう。もしも少しでも納得できない部分や、それでいいのか不安に思う場合には弁護士に相談してください。また、示談書には強制執行が認められるほどの効力はありません。示談書を交わしてなお、相手が示談金の支払いを渋ったり、拒否するようならば、裁判にもつれこむことになってしまうのです。これでは示談書をわざわざ作成した意味がなくなってしまいます。

相手の態度などを見て、支払いがきちんと行われるのか不安なら、確実に示談書の内容を実行させるため、示談書を公正証書にしておきましょう。公正証書に「示談金が支払われない場合は、強制執行に服する」という文言を加えておくことで、万が一のときには強制執行が可能となります。公正証書の作成については、弁護士か、最寄りの公証役場に問い合わせてください。

4.示談書について少しでもわからないこと、悩むことがあれば弁護士に相談を

いざ事故に遭遇してしまったとき、何よりも大切なのは、落ち着いて状況を把握することです。

まずは警察に連絡を取り、交通事故証明書の発行を受けましょう。交通事故証明書は、示談のためだけではなく、保険金の支払いを受けるためにも必須です。少しでも怪我をした人がいたなら、必ず人身事故として届けます。自分で事故現場の記録を取っておくことも大事です。むち打ち症など後から被害が出てくることもあるため、示談を行うのは事態が落ち着いてからで構いません。

示談書の書き方そのものは、基本的にはそれほど難しいものではありません。

しかし、事故の状況次第では複雑になることもあります。また、後遺障害が残ることが考えられる場合など、うかつに署名、捺印をしてしまうと、後から悔やむことにもなりかねません。示談書の書き方で悩んだり、それぞれの項目について疑問や納得できないことがあれば、まずは弁護士に相談しましょう。

交通事故で被害に遭った時の治療の打ち切り対策に必要な弁護士への依頼

1.保険会社が治療を打ち切る考えられる理由

何らかの形で交通事故の被害に遭って怪我をした場合、加害者側が加入している保険会社が病院で受ける治療費を支払うのが一般的です。しかし、中には治療が完全に終わっていないにも拘わらず一方的に打ち切りを言い渡されて保険会社とトラブルになるケースも少なくありません。

こういったトラブルが起きる背景には保険会社の示談金の支払いの問題があります。保険は万が一に備えて加入しておくのが本来の目的になりますが、多くの顧客を抱えている保険会社としては少しでも費用を抑えたいのが実情です。

怪我の度合いによっては治療に時間が掛かってしまうこともあります。当然、長引けばそれだけ費用が嵩んでいくので、短い期間で治療を終わらせるために一方的な打ち切りという形を取るのです。

この治療の打ち切りは事実上の支払い拒否という意味になるため、そのままにせず自分の正当性を訴えて正しい対応を取ることが大切になります。

2.治療の打ち切りを受けた時の必要な対処

保険会社から治療の打ち切りを言い渡された場合に頭を悩ませるのが治療を継続するか否かの判断です。

打ち切りをされた時点で保険会社からの支払いは期待できないわけですから、治療に必要な費用は自分で支払うことになります。本来であれば治療を受けるのは正当な権利なので打ち切られたからといってやめる必要はないとはいえ、実費となればそれだけ負担が大きくなってしまうのは否めません。

そのため、保険会社から打ち切りを言い渡されたタイミングで主治医に相談をして判断を仰ぐことが大切になります。怪我の度合いによっては、治療を継続しても大幅な回復が見込めないケースも少なくありません。素人ではこれらについて正しい判断をすることはできないので、専門家の意見が重要となります。

もし治療を続けても回復が見込めないと判断された時は、無理に実費で治療を続けていくよりも後遺症障害の申請など別の形で争う検討をすることも必要です。

3.治療の打ち切りに対する弁護士への依頼の重要性

正当な理由もなく保険会社から治療の打ち切りを言い渡された場合に、泣き寝入りをせずに毅然とした態度で戦うことが大切になります。とはいえ、相手は日頃から示談交渉などを行なっている専門家である以上、一筋縄ではいかないのが実情です。話し合いをする上で治療内容を含めた医学的な知識が必要となることもあって、中には相手のペースに乗せられて丸め込まれてしまうケースも少なくありません。

そういった場合に心強い味方となってくれるのが弁護士です。法律の専門家である弁護士であれば、冷静な判断でこちらの正当性を主張して話を進めてくれます。

そのほかにも、怪我の度合いが深刻で完治せずに後遺症が残ってしまうといった時に後遺障害等級認定の申請をする形になりますが、この手続きも行なってくれるので安心です。保険会社とのやり取りは全て弁護士が担当するため、頻繁に連絡が来て日常生活に影響を及ぼすといった心配もなくなります。

4.弁護士に依頼をする上での注意点

弁護士への依頼は保険会社とスムーズな交渉を進められる、治療に専念できるといった多くのメリットがありますが費用面での注意点もあります。

どんな内容であっても(相談だけなら無料で行う所もある)弁護士への依頼には費用が必要です。この費用については依頼をする弁護士によって金額に若干の違いはありますが、それなりの金額になってしまうのは否めません。交通事故で弁護士に依頼をすると殆どの場合、治療費を含めた示談金の増額が期待できるとされています。しかし、中には弁護士に支払う費用が高くなってしまって、せっかく増額されたのに相殺という形で終わるケースも少なくありません。

このような状況にならないために、一つの所で決めずに複数の弁護士から見積もりを取って比較検討することが大切です。そのほかにも、300万円以内の費用が補償される弁護士特約への加入も費用の軽減に繋がる重要なポイントになります。

交通事故に遭ったらどうすれば良い?すぐに行うべき初期対応

1.何はともあれ警察へ連絡

交通事故に遭った際、必ずしなければならない初期対応が警察へ事故の一報を入れることです。これは加害者も被害者も関係なく、交通事故を起こした場合の義務とされています。一般的には加害者側が警察へ連絡することが多いですが、加害者がパニックを起こしていたり、最初はどちらが加害者か分からないケースもあるので、気づいた方が迅速に行ってください。

ただ、被害者となった場合は自身が大怪我をしている可能性もあるので、自分で通報できない場合は周囲にいる目撃者などに通報を依頼して構いません。大きな事故の場合は目撃者が慌てて通報してくれることも多いので、周囲の様子も確認しておくと良いでしょう。もちろん、他の人が通報しているからと言って、被害者である自分が通報してはいけないということはありません。余裕があれば自分も通報し、正しい交通事故の状況を伝えるようにしましょう。

2.交通事故現場を記録しておく

通常、交通事故の連絡を受けると現場に警察がやって来て実況見分を行います。どういった状況で交通事故が起きたのか、どちらに過失があるのかなどを確認するのですが、できれば警察が来る前に初期対応として事故の現場を自分で記録しておきましょう。

加害者の中には、少しでも自分に有利な事故にするために、わざと自分の車を傷つけるなど現場に手を加える悪質な人もいます。警察が来た後でそのことを訴えても、証拠がなければ警察も保険会社もどうすることもできません。自分が不利にならないためにも、スマートフォンで写真や動画を撮ったり、目撃者を探すなどして現場を適切に記録しておいてください。

時間が経つと記憶も曖昧になってしまうので、できるだけ早く事故当時の車のスピードや信号の色、一時停止を守ったかなどの詳細をメモしておくと良いでしょう。この場合、自分だけでなく加害者側の様子も分かれば記録に残しておくと役立ちます。

3.加害者の身元を確認する

交通事故の加害者は良い人ばかりとは限らず、中には事故を起こしたまま逃げてしまったり、後日急に連絡が取れなくなってしまうこともあります。こういった時に困らないように、初期対応として加害者の身元に関する情報を集めておきましょう。

基本となるのは、加害者の名前や住所などの連絡先、車のナンバーに勤務先、加入している保険会社名などです。これらを把握しておけば、万が一不誠実な対応をされた場合でも迅速に対処することができます。稀に知人の車などを運転して事故を起こす加害者もいるので、運転免許証車検証を見せてもらい、車の所有者が誰になっているか、保険の補償対象内なのかを確認することも大切です。

また、加害者が社用車を運転していたり、勤務中に起こした交通事故なら雇用主が損害賠償義務を負います。このため運転者の身元はもちろん、車の本来の所有者も確認しておくことが重要なのです。

4.すぐに病院を受診する

警察の実況見分や加害者との話し合いがひと段落したら、できるだけ早い段階で病院を受診しましょう。

これも初期対応の一つで、一見元気そうに見えても思わぬ怪我をしている可能性もあります。特に交通事故ではむち打ち内出血など時間が経過してから現れる症状も多いため、事故発生時に何ともなくても油断はできません。

損害賠償請求を行う際にも怪我の有無や程度は大きく影響するため、必ず一度は医師の診察を受けて身体をチェックするようにしましょう。軽い怪我でも治療が必要な間は加害者から治療費を受け取ることができますし、万が一後遺症などが残れば損害賠償請求金額を増額することもできます。正当な内容で示談するためにも、きちんと病院を受診して怪我の状態を確認しておくことが大切です。

ちなみに怪我をしていた場合、医師が完治を宣言する前に勝手に治療を中止したりすると、損害賠償請求がスムーズに行えないこともあるので注意しましょう。

物損から人身切り替えを!交通事故に遭った時に必ず知っておいて欲しいこと

1.そもそも人身切り替えとは?

交通事故に遭った時、その事故について警察に届け出をしなければなりません。そしてその届け出の種類には物損事故人身事故の2種類があります。

例えば車の運転中に事故に遭ってしまった場合、車は破損されたものの身体に怪我などが無ければ物損事故として届け出されます。ところが事故から数日後など、時間が経った時に初めて痛みなどの症状が出たり、直後には気付けなかった怪我などを発見する場合があります。そのような時に、物損事故として届け出ていたものを人身事故に切り替える申請を人身切り替えと言います。

物損事故と人身事故では、どちらの申請をするかによって加害者・被害者ともに受ける影響が大きく異なります。そして被害者は特に、人身事故に切り替えることで得られるメリットが大きくなりますし、切り替えをしなければ被害者として当然受けるべき保障が受けられなくなってしまう場合があるので注意が必要です。

2.物損事故と人身事故の違い

交通事故を物損事故として届け出た場合、実は加害者には大きなメリットがあります。

まず、道路交通法違反が無ければ運転免許の点数が加算されません。そして人身事故ではないので加害者は刑事罰を受けること無く、単に被害者の車などの修理代を払えば済んでしまう事も多いのです。仕事で車を頻繁に使用する立場にある方や事故の経験者などはそのメリットを知っていることも多く、物損事故として処理しようと被害者を促す場合があります。

物損事故として扱われた場合、被害者は身体に不調が出た際に医療費を請求することはもちろん、後遺症が残ってしまった場合にも慰謝料請求難しくなってしまうでしょう。そして通院などの医療費も被害者が全て自費で賄わなければならなくなってしまいます。また、多くの自賠責保険の補償対象は交通事故に遭った当事者であり、物損事故として扱われたままでは自賠責保険も使えなくなってしまうのです。

被害者が泣き寝入りにならないよう、少しでも身体に不調が出たら人身切り替えをしましょう。そして人身切り替えが受理されれば、加害者は被害者への医療費や慰謝料などを支払うことはもちろん、運転免許の点数が加算され、場合によっては刑事罰に問われるなど、相応のペナルティを受けることになります。

3.人身切り替えの方法とは

物損事故として届け出されたものの、後になって身体の不調が出て来てしまった場合は人身切り替えが必要です。

そこで人身切り替えをする際に必要な手続きを知っておきましょう。まず、身体の不調が出たらすぐに病院に行き、不調の原因が事故であることを医者に説明してください。そして事故との因果関係が明記された診断書を貰ってください。事故から時間が経ち過ぎてしまうと、医者としても身体の不調と事故との因果関係を判断出来なくなってしまいますので、出来れば約1週間以内に病院に行くと良いでしょう。

そしてその診断書と車検証などの必要書類を持って警察へ行き、人身切り替えの届け出をします。加害者と一緒に届け出が出来ればよりスムーズに手続きが進められますが、加害者が同行を拒む場合も考えられます。そのような時にも診断書内に身体の不調と事故との因果関係が記載されていれば、人身切り替えが受理される可能性が高くなります。

4.泣き寝入りはしないで!人身切り替えをしてきちんとした保障をしてもらいましょう

人身切り替えはきちんと受理されるためにも早めに届け出ることが重要ですが、法的には切り替え期限はありません。先に述べた通り、事故から時間が経ってしまうと届け出が受理され難くなってしまうことが考えられますが、その場合も裁判を起こしたり事故を扱うのが得意な弁護士に依頼する方法もあるので検討してみても良いでしょう。

万が一、人身切り替えが受理されなかった場合も、所定の手続きを経ることで相手の保険会社に人身事故扱いにしてもらい、賠償金などを受け取る方法もあります。ですがそれでは加害者には相応のペナルティは課されませんし、結局被害者だけが後々まで苦しむことになってしまうかもしれないのです。

そのような事態を避けるために、出来るだけ早く病院へ行き、人身切り替えの手続きを進めましょう。面倒でも泣き寝入りせず、加害者には相応のペナルティを課し、被害者としてきちんとした保障を受けられるようにしましょう。

実況見分調書は重要な証拠!交通事故の現場検証で気を付けること

1.現場検証と実況見分はほぼ同じもの

交通事故に遭った際、多くの人は不安でいっぱいになるでしょう。交通事故、まして実況見分をともなう人身事故ともなればなおさらです。交通事故被害者になった人は普通なかなか冷静ではいられません。大抵の人は、一生の内にそう何度も経験しないからです。

ですが慌ててはいけません。不安になり過ぎて消極的になったり、興奮して攻撃的になったりすると、実況見分調書の作成が上手くいかず、後々面倒なことになる可能性があるからです。できる限り落ち着いた対応を心掛けるようにしましょう。

一般的に現場検証として知られているものは、正確には実況見分と呼びます。どちらも事故や犯罪の起きた現場を調べるという部分は同じですが、完全に同じものではありません。現場検証は警察が裁判所から令状を取って強制的に調べるものです。それに対して実況見分は、令状がなく任意で行うものです。つまり交通事故の被害に遭った場合行われるのは、一般的に実況見分となります。そして供述調書とともに、実況見分調書が警察によって作成されます。

2.実況見分調書はとても重要!

実況見分調書は交通事故が起こった際、必ずしも作成される書類ではありません。以前ガードレールに衝突したことがあるけれど、実況見分調書なんて知らない、という人もいるでしょう。怪我人が出ず、物が壊れただけの物損事故の場合、実況見分調書は作られません人身事故の場合のみ作成されます。

実況見分調書は、刑事裁判となった時でも、民事裁判となった時でも、どちらの時も重要な証拠となります。刑事裁判には、被害者を死傷させたり、飲酒運転で事故を起こしたりした加害者が掛けられます。つまり重大な刑事裁判の証拠となるのです。

被害者に怪我がなく、交通事故が発生した原因が悪質ではないと考えられる場合は民事裁判となります。民事裁判なら刑事裁判ほど実況見分調書が重要ではないのかというと、そうではありません。双方の過失割合を決めるのは、この実況見分調書です。交通事故に対する責任の割合を示す過失割合は、慰謝料を含む損害賠償金を決める基準となります。

3.必ず立ち合いたい実況見分

一般的に現場検証と呼ばれている交通事故の実況見分には必ず立ち合いましょう。被害者として加害者に会いたくないという気持ちがあったとしても、やむを得ない事情がない限り必ずです。例えば、事故現場を映していた防犯カメラやドライブレコーダーなどのビデオが証拠となって提出される場合は、まだ問題が少ないかもしれません。ですがそういった証拠がない場合、非常に重視される証拠が実況見分調書なのです。

実況見分には、原則として加害者、被害者だけでなく、同乗者まで立ち合いを求められます。そして事故発生当時の状況を明らかにするために、警察官ができる限り正確に実況見分調書を作成します。あらかじめ気を付けることは二つあります。一つはどういったことを話すか冷静に考えておくこと、もう一つは言った言わないの水掛け論を避けるため自分の発言を録音しておくことです。

もし完成した実況見分調書を確認した際、誤りがあった場合は速やかに訂正を依頼してください。

4.もし立ち会えなかったら?実況見分調書、供述調書をよく確認すること!

実況見分調書に記載されるのは、実況見分の日時とか立会人の氏名とかだけではありません。ブレーキを踏んだ地点や危険を感じた地点なども記されるのです。こういった記述が過失割合で揉めた際、重要な証拠として扱われます。

それほど重要な実況見分調書ですから、当然立ち合いたいと多くの人は思います。ですが、交通事故で大怪我を負った被害者は、その場に行って一緒に確認することは難しいでしょう。もちろん怪我を理由に立ち会わないという選択もできます。しかしそれはかなりリスクがあります。

交通事故を撮影していた防犯カメラや目撃者の証言などがなければ、実況見分調書を作成するのは、警察官と加害者だけになります。加害者の車に同乗者がいた場合、その同乗者が客観的に意見を言ってくれることを期待することもできなくはありません。しかし、被害者に不利な、加害者側の主張のみで実況見分調書が作られる場合もあり得ます。警察官にとっても、残された現場の状況と、加害者の証言からしか判断できないのです。

もし被害者である自分の主張と合っていないのなら、絶対に実況見分調書にも、実況見分調書を元に作成される供述調書にも、署名捺印してはいけません